どこまでも歩けるはずなんだ

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綿矢りさ『ひらいて』 感想

 『ひらいて』は、内面はいろいろ面倒くさいが、リア充の女子高校生・愛が、じぶんだけが魅力を知っていると思ってた地味男子・たとえに彼女がいると知り、暴走する話です。ほんとに文字通り、暴走しまくっています。

 愛ちゃん、真夜中の学校に忍び込んでたとえの手紙(from彼女)を盗んだり、たとえに振られた腹いせに彼女と肉体関係を結んだり、全裸でたとえに迫ったりしますからね。犯罪です。


 彼女(美雪、という糖尿病を患う美少女。同性からうざがられそうなくらい、良い子)とのセックスでは、愛ちゃんが美雪を抱く、って感じなのですが、
「女なんか嫌だ」
 と思い、鳥肌を立てながら美雪を抱いています。しかし行為が終わると、美雪に独占欲を抱くようになります。男役の方が嫌悪感を持ちながら、だとすごく官能的だな。

 しかし、学校で愛がたとえに全裸で迫るシーンは、なぜかあまり官能的だと感じなかったです。「全裸」がエロスの象徴ではなく、愛の必死さ、こうするしかないんだという追い詰められた感じ、を思わせる。

 愛→たとえ⇄美雪の三角関係のはずなんですが、どうしても百合小説として読んでしまう。