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本質はシンプルな話で-牧村朝子『ゲイカップルに萌えたら迷惑ですか?』感想

 すっかり寒くなりましたね。何か「あれー秋のわりに暑いなー」とか言ってたら一気に気温が下がったような気がするんですが。秋はどこだ?! 私の好きな秋は!!!

 

 仕事が何か立て込んできて、疲労で休みの日はひたすらベッドの上でツイッターやら刀剣乱舞やらPixivでひたすら画像を見るという自堕落な生活(まあそれはそれで充実してるのかもしれませんが)を送っていたのですが、最近少しずつ体調とメンタルが復活してきました。今は、自堕落ライフの間に溜まったそびえ立つような積読本を崩しにかかっています。読書って本当に癒されるね。何か、カッサカサになっていた自分の内面が潤されていくような気がする。きっと、私は一生本を読み続けるだろうなあ。

 

 

 最近読んだ本は、牧村朝子さんの『ゲイカップルに萌えたら迷惑ですか?』。タイトルからして最高ですね。こんなん腐女子心がくすぐられるに決まってるじゃないですか。ズルいくらいのセンスやわ~

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 なかなか聞きづらいLGBTsへの質問とそれに牧村朝子さんと彼女の妻・モリガさんが答える対談形式(?)のchapter1、LGBTがこれまでどのようなものだと見なされてきたのかがマンガで分かるchapter2、LGBTに関する用語集になっているchapter3、そして最後は、「セクシュアルマイノリティと言葉」についてこれまでとこれからのことを、牧村朝子さん自身の経験を交えながら書かれています。

 

 新書だし文章量も多くないので、かなり読みやすい部類に入る本だとは思う。だけど、「分かりやすい」けど、「分かりやすい」だけでは済ましてはいけない本だと思った(牧村さんの他の著作を読んだ時もそう思うのですが)。

 

 私が一番好きなのはchapter1なのですが、牧村さんとモリガさんが答えている質問を見ると、セクシュアルマイノリティ―への露骨な差別は感じない(露骨に差別してる人だったらそもそも質問しないだろうとは思うのですが)。でも、相手がLBGTs(かもしれない)ってだけで、ムダに気を回したり頭を使いすぎて妙な方向に行ってしまう人がけっこういるのかもなあと思った。

 

 たとえば、タイトルになっている「ゲイカップルに萌えたら迷惑なのか」という質問。別に「萌える」こと自体は、表に出さなければ誰にも知られないので、迷惑ではないですよね? でも、それを本人たちに言っちゃうと迷惑がられる可能性はありますよね。いやあなたの妄想をぶつけられても、って。どう反応したらいいのか分からない感じ。実際に目の前にいる人間をコンテンツ化して消費して、それを隠そうともしないのって、LBGTs相手どうこうよりも、人間としてどうなのだ、という話で。

 素敵なゲイカップルを見たら萌えを表明せずにはいられない、というのと、腐女子であるかどうかは、そんなに関係ないと思うんですよね。それは単に人の気持を想像できない迷惑で残念な人ってだけなのではないのか。BLが好きってだけでそんなのと一緒にされたら、はっきり言って風評被害もいいとこである。

 

 というわけで、確かにセクシュアルマイノリティは特殊な人扱いされがちだけれど、本当はただの「個人」でしかないので、ちゃんとその人を見て、ちゃんと人付き合いしていこう、と思える本でした。読んでよかった、本当に。