愛するN君のコミュ力

昨日、髪を切った。ついでに少しだけ明るくした。

私の行きつけの美容院には、ものすごく無表情なアシスタントらしき若い男性がいる。その名もN君。無愛想な店員に腹を立てる人は多いと思うけど、彼の場合、愛想どころか表情すらないので、
「何でこんなに言葉少ななんだろう……」
「そしてなぜ、よりによってコミュ力必須の仕事を選んでしまったんだろう……」
と、不愉快を通り越して何だか心配になってくるのである。彼の表情をどうにか引き出してやろうと、ドリンクサービスで変わった飲み物(確か梅こぶ茶)を頼んでみたりしたのだが、ムダだった。


しかし、何度も通っているうちに、私に彼ひとりで接客しているときは話せないが、他のスタイリストと彼のふたりで私の頭をやっているときは相槌を打ったり時折笑顔を見せるようになってきた。
お?? N君慣れてきた?
と思いつつ、ひそかにN君のコミュ力向上が垣間見れるのを楽しみに、美容院に行くようになった。


そしてついに昨日!!
N君がひとりで私を接客しているときに、自分から話を振ってくれたのである!!!
いやーもう本当にびっくりしすぎて、
N君「最近風邪流行ってますよね〜、僕もインフルエンザで先週まで寝込んでて」
私「ふぁっ?! ……あーインフル大変ですよね」
と、インフルエンザの話題振られただけなのに異様にたじろいでしまった。その後わりと話は盛り上がり、なぜかN君と彼女の映画デートの話を聞かされた。リア充だったのか君。


びっくりするような話し下手でも、努力と慣れで何とかなるものなんだなぁ。私もコミュ障だからって言い訳してないで、しゃべる練習をしようと思いました。まる。