悪の段階―――『悪童日記』【読書会紹介本】

 

 大晦日ですね。今年の振り返りとか来年の抱負とかを語ることもなく、本の紹介をしたいと思います。

 

 街にカップルが溢れるクリスマスイヴ、大阪で読書会をしてきました。
 (人が多すぎて席を確保できなかったらどうしようかと思った。)
 みんないろいろ予定があるため18時からだったのですが、クリスマスデートの人たちはなんかいい感じのレストランに移動するのでしょう。いつものカフェで今年もまた、語り合うことができました。

 

 私が紹介したのは、アゴタ・クリストフの『悪童日記』。

www.hayakawa-online.co.jp

 戦争の激化で、大都会から田舎のおばあちゃんの家に疎開してきた「双子」。彼らは何をするのも一緒で、おばあちゃんに殴れるのも、村人を観察するのも、体を鍛えるのも、勉強するのだって、いつも一緒。この小説は、「主観を排した」双子の日記という体裁を取り、情緒的な描写を完全に排して、出来事だけで、戦火の中で逞しく醜く生きる、哀しさを湛えた人間の姿を描いている。

 [以下、ネタバレを大いに含みます]

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嗚呼愛おしきニュージェイ

 

私の理想のコンビは、第二弾が公開中の映画『ファンタスティックビースト』の

ニュートとジェイコブだ。

(シュガーラッシュオンラインとのコラボお題なのに他の映画出しちゃっていいのかと思わなくもない)

 

シリーズのあらすじはこちらをどうぞ。

filmarks.com

wwws.warnerbros.co.jp

私の筆力では簡潔にまとめるのが難しいので(書くのがめんどくさい)

未視聴の方はこちらをご参照ください。

あのハリーポッターシリーズの続編(というかスピンオフか?)ということもあって、普通に検索するとネタバレの方が多くなってしまうのでね。そういうのを気にしない人ならいいのですが。ハリポタの民は考察が好きなのです。

 

ニュートとジェイコブ。

私はもうニュージェイと呼んじゃってますが、本当にこのふたりは最高のコンビだと思う。NYでうっかりお互いの鞄が入れ替わってしまったことから、ふたりの冒険が始まるのですが、もう本当に運命的な出会いだなと思っていて。

ニュートは、魔法動物のためならどんな環境も潜り抜けるタフさと頭脳を持つ魔法動物学者なのですが、変わり者で、魔法動物以外興味がなくて、人と目を合わせて話をすることができない典型的な「コミュ障」。人との距離感がうまく掴めないタイプで、褒めてる時ですらかなり語彙が独特。

対するジェイコブは、今は冴えない工場勤務だけれどいつかパン屋を開く夢を抱いているノーマジ(マグル)。こちらは根が明るくてオープンマインド。魔法動物に噛みつかれても、「お前たちはかわいいなあ」とニコニコしながら世話をしてくれる優しさも持ち合わせている。何この圧倒的ヒロイン力(ぢから)……。

 

優秀だが変わり者の学者×笑顔が素敵なコミュ強っていう設定の時点で、ナイスコンビの波動が伝わってくるのだが、さすがJ.K.ローリング女史。劇中でのふたりの距離の縮まり方がやばい。本当にやばい。

あまり書いてしまうと、これから観ようと思っている人に悪いので、一つだけ、コミュ障の観点からして「アッ……愛じゃん……」と思ったエピソードを紹介させてほしい。

[以下ネタバレ]

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うれしはずかし文通ライフ

最近、文通をしている。

相手はリアルの友達2名と、ツイッターで知り合った人3名。
ちなみに、今日もお手紙を書いて投函した。届くのは年明けになるだろう。

 

これまで私は、まったくと言っていいほど手紙を書かない人種だった。

転校するとき「日本に帰ってもずっと友達だよ!」「手紙書くからね!」と泣きながら約束したにもかかわらず、返事を書いたのは一回だけ。

日本に帰ってきてからは、そもそも友達がいなかったので授業中にメモを渡したり交換日記をしたりすることもない。レターセットを買う機会も、25年生きてきて3回あったかどうかという感じである。

 

そんな私が、5名もの友人たちと手紙のやり取りをするようになったきっかけ。

それは年末大掃除あった。

こんまりさんの『人生がときめく片づけの魔法』を読み、俄然やる気が湧いてきた私は、 「オラオラオラァ捨てるぞオラァ」と片づけヤクザと化し、腰を痛めた。
汚部屋の住人が急に掃除を始めると、体は痛めるし、「なんじゃこりゃ?」というものも出てくるものである。
書けないボールペン、小学生のころ貯めていたと思われる貯金箱。そして奴は満を持して登場した。

 

日本・モルディブ外交関係樹立50周年記念切手だ。

(ちなみに2017年)

 

なぜ手紙も書かないのにそんなものを買ったのか? 去年の私が分からない。
だがしかし。
紺碧の海、爽やかな青空、夕暮れのビーチ。
ときめかないもの、使わないものは捨てましょう、と本にはあったが、
この美しい切手を役目も果たしてあげられずに捨てるのが、どうしても惜しくなった。

 

ダメもとで文通相手を募集してみたところ、
なんと何人かにお声がけいただいて文通がスタートした。
今は、初めてのお手紙を出して、そのお返事が来て、また返事を書いている、
という状態。すっかり手紙を書くことが日常になった。

 

美しい言葉を使って、あなたのことを知りたいし私のことも伝えたいので、
机の上をいつもきれいにしておくようになった。
これも丁寧な生活というもの……?

ときめきおそうじタイム

私は掃除が苦手である。

 

使ったものを元に戻すというのができず、

本棚のキャパシティを全く考えず本を買いまくるという悪癖があり、

床の上に物が増えるととりあえず机の上とかに積み上げてしまう。

 

だが最近は、

元図書館員として本棚に本を横入れしてる状態に我慢ならなくなってきて、

さらに手帳タイムを生活に取り入れてみたことで机の上の汚さが気になり、

苦手だけどがんばってみることにした。

 

参考文献はこちら。

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大ヒットした片付け本『人生がときめく片付けの魔法』

 

著者による片付けの要領をまとめると、

  • 「物を捨てる」→「収納を考える」という順序を必ず守ること。捨てている間は収納について考えないようにする。
  • 物をすべて一度出し、実際に触って「ときめくかどうか」で捨てる物を決める。服、本類、書類、小物類、思い出の物という順番で捨てること。

以上である。

もっと詳しく書けと言われればいくらでも書けるのだが、本書で提唱している「ときめく片付け」の要素はこのふたつでえる。

簡単。非常にシンプル。

片付け下手の私でもできそう。

 

実際にときめく片付けをやってみると、すごく楽しい。捨てるかどうかの基準が「ときめくかどうか」なので、これ将来必要になるかなぁ、とか一切悩まなくてもいいのである。自分の好きなもの選びなので、もはや趣味の一環のような様相になってくる。

「イェーーーーイこれ楽しい!!!」

と大はしゃぎで掃除した結果、軽くギックリ腰を再発し先生から「年明けまでは掃除を我慢してください」と言われてしまったが。

 

体に気をつけて、楽しく掃除してくださいね。

私からの遺言でした。

女子高女子大出身者が「女に嫌われる女」を考えてみた

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私は、女子高に進学したのちあまりの居心地の良さに女子大への進学を決め、15歳〜22歳という七年間を女子しかいない環境で過ごしました。さらに新卒で入ったのが従業員が9割女性という図書館。

この来歴を話すとよく言われるのが

「え〜! 女ばっかりって怖そう」

「ネチネチしてそう」

もしそんなんだったらこっちだって意地でも共立、もしくは男性の多そうな仕事に就いてるわけで。他にも選択肢があったのに、この環境を自ら選んでるのだ。

 

私は女子ばかりの人間関係で困ったことが一度もない。(逆に男子ウケは極めて悪い。)面接でも、面接官が女性だとなぜか8割くらい受かる。まあ女子高女子大育ちだしな、慣れちゃってるんだよな、と思っていたけど、職業訓練でその思い込みをぶっ壊す人と出会った。

「女子大育ちなのに女子から嫌われやすい女性」(男性からは構われやすい)だ。

なんでや????? どうやら、単なる慣れの問題ではないらしい。

その人は、とても人懐っこくとにかくガンガン話しかけていくタイプだ。積極的にグループを作り、自分がその中心になって引っ張って行く。お昼どこ行くー? とか、放課後残るー? とかそういうことの決定権を持つ典型的なリーダー格である。

私はその逆で、自分から話しかけることがなかなかできないし、グループを作るどころか所属しようともしない。誘われたら、気が向けば行くし気分じゃなければいかない。話しかけられたら普通に会話はできるが、どちらかというと受け身である。

 

彼女と私の性格的な違いを挙げていくと、女性から嫌われやすい女とは

「人間関係に多大な影響を及ぼす可能性のある女」

なのではないかと思える。人をまとめる力、グループを作りあげる力があるということは、その人がやってくるまでの人間関係を変えてしまう可能性が極めて高いということでもある。その変化を恐れる気持ちから、攻撃が向かうのではないか。

逆に私のように、グループとか興味がなくて、職場では特に誰の味方でもないし敵でもない、でも人嫌いなわけでもない、存在感の薄いタイプは脅威にならない。悪く言えば下の存在なので、かえって可愛がられるのではないだろうか。

 

というわけで、変に積極的になろうとせずに私はこのまま、特に人間関係の力学には興味を持たないまま、女性の多い環境を選び続けようと思いました。